
雲の上の湯けむり漂う温泉街。
遠江屋は雲仙の温泉神社の目の前で、明治、大正、昭和、平成と時代を超え、
旅人の往来を見守り続けてきました。
温泉でゆっくり体を癒したら、お土産には湯せんぺいをどうぞ。




遠江屋本舗について
遠江屋は明治時代、雲仙地獄にほど近い現在地で、旅人や行商人を癒す木賃宿として創業しました。その後、食堂へと変わり、昭和20年代に土産品店を開業。ほどなくして湯せんぺいの製造を始めました。
やがて時代は昭和30年代の大型観光ブームへ。当店もホテル、旅館への飲料などの卸へと事業を拡大し、大勢の観光客の思い出作りに寄り添ってきました。
創業時より理念として貫いてきたのは「地域の人々と一緒に、雲仙温泉街を守り、育む心」。自然を大切にすることはもとより、地域のインフラ整備など街づくりに企業をあげて取り組み、美しい雲仙や、お山雲仙ならではの暮らしを守り、それをお客様に伝えていく店作りを心がけています。
純一枚手焼き製法
当店は一丁3キロある金型に生地を流し込み、一枚一枚手焼きで焼き上げる「純一枚手焼き製法」を残す店です。
かつてはこの手法で焼く店が多く、雲仙温泉街の風景の一部として長く親しまれてきました。
しかし作業の効率化、合理化への波にともない、複数枚を同時に焼くことができる大型の金型で焼く大量生産が主流となりました。
伝統の技を守るだけではなく、温泉街の風景をも守り、後世に伝えたい。当店はその思いで、現在も純一枚手焼きにこだわり、取り組んでいます。

食べる温泉 湯せんぺい
湯せんぺいとは、小麦粉、砂糖、卵、重曹に温泉水を加えて練り上げた、ほんのり甘いサクッと香ばしい、ウエハースのようなお菓子です。明治初期、まだ島原城にお殿様がいた時代、温泉好きのお殿様に献上する菓子として製造されたのが起源とされています。
